code-of-conduct

行動規範運用マニュアル(スタッフ向け)

このマニュアルは、本コミュニティの運営スタッフが行動規範を実践し、イベントを安全で快適な場に保つための指針です。参加者全員が安心して参加し、よい体験を得られるよう、スタッフひとりひとりの行動が大切です。

第1章 スタッフの基本姿勢

この章では、スタッフとしての基本的な考え方と心がまえをまとめています。イベントを楽しみながらも、安心できる空間を守る役割を意識しましょう。

1-1. 楽しさと責任を両立する

スタッフの行動ステップ

  1. 自分自身もイベントを楽しむ気持ちを持つ
  2. 周囲の参加者に目を配り、困っている人がいないかを確認する
  3. 必要があれば積極的に声をかける
  4. 参加者が笑顔で過ごせているか、ときどき自分のまわりを見て確認する

注意点

1-2. ハラスメント対応を最優先にする

スタッフの行動ステップ

  1. ハラスメントや不快なやり取りを見かけたら、すぐにメモや記録を取る
  2. その場でほかのスタッフと情報を共有する
  3. 安全を優先しつつ、当事者に声をかける(「少しお話しできますか?」など)
  4. 状況に応じて「第5章 行動規範違反への対応(報告・目撃・判断)」の対応フローにそって対処する

注意点

第2章 注意が必要なシーン

この章では、トラブルや違和感が起こりやすい場面について解説します。スタッフとして先回りして気づき、対応する視点を持つことが重要です。

2-1. 懇親会(飲食の場)

スタッフの行動ステップ

  1. 会場を10分おきに移動し、すべてのエリアを見回る
  2. 特定のグループにスタッフが偏らないように配置する
  3. 声が大きい場所や笑い声が絶えない集団には一度近づいて様子を見る
  4. 空気が変わったと感じたら、少し離れて観察し、必要に応じてほかのスタッフと共有する

注意点

2-2. 会話が続くスペース

スタッフの行動ステップ

  1. 会話が長く続いているグループをチェックする(例:5分以上を目安にする)
  2. とくに構成に偏りがある場合は注意する(例:女性1人と男性複数人など)
  3. 「お話楽しめていますか?」などと自然に声をかけて確認する
  4. 必要であれば、会話から抜けられるよう配慮しながら声かけする

注意点

※性別や人数だけで判断せず、「一方が不安そう」「会話から抜けられない様子」などの兆候に注目してください。違和感をもとに、やさしく声をかけましょう。

2-3. トイレ

スタッフの行動ステップ

  1. イベント中に最低1回はトイレを巡回する
  2. 個室が長く使われているときは「中の方、大丈夫ですか?」と声をかける
  3. 入室時には「スタッフが入ります」と声をかけてから入る
  4. 不安があるときは、ほかのスタッフにも確認を依頼する

注意点

第3章 よくあるトラブルと対応

この章では、実際に起こりうるトラブルへの具体的な対応方法を示します。状況の見極めや対応の優先順位、配慮のポイントを確認しましょう。

3-1. つきまとい・ナンパ行為

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 少し距離を取って様子を観察する
  2. 会話が5分以上続いている場合や違和感がある場合は、スタッフが自然に声をかけて輪に入る(例:「こんにちは〜楽しんでますか?」)
  3. 必要であれば、加害の可能性がある側に話しかけ、被害者がその場から離れられるよう配慮する
  4. 状況に応じて被害者に声をかけ、安全な場所へ誘導する
  5. 他のスタッフと共有し、今後の対応を確認する

注意点

※写真や動画を本人の同意なく撮影や公開すると、プライバシーの侵害や個人の特定につながるおそれがあります。また、あとからつきまといに使われたり、悪意のある加工(顔写真の合成など)に利用されたりする場合もあります。参加者が安心して過ごせる場を守るため、撮影や使用の前に必ず同意をとりましょう。

3-2. 身体的接触

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 接触を確認したら、状況に応じて「そのような接触は控えてください」と促す
  2. 関係性にかかわらず、すべての接触を同じ基準で扱う
  3. 当事者をいったん分け、それぞれから同意の有無を確認する
  4. 同意がある場合は、今後は控えてもらうようお願いする
  5. 同意がなかった場合や不快感が確認された場合は、違反として「第5章 行動規範違反への対応(報告・目撃・判断)」の対応フローにそって対処する

注意点

※たとえ本人同士の合意があっても、第三者がその関係性や状況を知らずに不安や不快を感じることがあります。公共の場での安心感を守るため、配慮をお願いします。

3-3. 性的な発言・表現

参加者の服装や身体的特徴に関するコメント、性的な冗談や比喩表現などは、不快感や誤解を生むおそれがあります。たとえ悪意がなくても、相手の気持ちを傷つける可能性があるため、慎重に扱う必要があります。

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 冗談や雑談の中で、性的な意味を含む発言があれば注意して観察する
  2. 相手が不快そうにしていたり、困っている様子があれば介入のタイミングを見極める
  3. 必要に応じて「そのような表現は控えていただけますか」と穏やかに伝える
  4. 迷った場合はスタッフ間で情報を共有し、対応方針を相談する

注意点

※容姿や性に関する発言は、たとえ褒め言葉や冗談のつもりでも、相手にとっては不快に感じられる場合があります。発言の意図よりも、相手がどう感じたかを大切にしてください。

3-4. 暴力・威圧的な行為

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 暴力や威圧的な場面を確認したら、まず自分自身の安全を確保する(無理に近づかず、距離をとる)
  2. 周囲に影響が出ていれば、他のスタッフと協力し、安全な距離を保って状況を見守る
  3. 被害者の安全を確認し、必要であれば静かな場所へ誘導する
  4. 加害者には、落ち着いた声で「少し距離を置いてお話ししましょう」と伝える(無理に制止しない)
  5. 他のスタッフにただちに共有し、代表と連携して第5章の重大対応フローに沿って対応を判断する

注意点

※暴力的な行為は、イベントの安心・安全を著しく損ないます。興奮した相手に対しては、冷静さを保ち、スタッフ自身の安全を確保した上で慎重に対応してください。

3-5. 飲酒トラブル

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 飲みすぎている参加者や、飲酒を強要している場面を確認したら介入する
  2. 一気飲みの場面ではすぐに止め、「無理はしないようにお願いします」と伝える
  3. 酩酊状態の参加者がいれば、安全な場所で休んでもらうよう促す
  4. 必要に応じて、近くのスタッフに支援を要請する

注意点

※飲酒による事故やトラブルの多くは、周囲の見落としや遠慮から起こります。本人が大丈夫そうに見えても、確認と声かけが大切です。

3-6. 飲酒に関するハラスメント

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 飲酒を断っている参加者に対して繰り返し勧めている様子や、からかいを見かけたら注意深く観察する
  2. 明確に違和感があれば、スタッフがその場に入って「無理に飲ませるのはお控えください」と声をかける
  3. 飲まない人の選択を守る意図を伝え、必要に応じて安心できる場所へ案内する
  4. 状況を他のスタッフと共有し、再発がないか注意を継続する

注意点

※アルコールを飲まない、あるいは控えるという選択も尊重されるべきです。飲酒を断る理由を詮索したり、からかったりする行為は、意図がなくてもハラスメントに該当することがあります。

3-7. 営業・勧誘行為

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 営業・勧誘を見かけたら、内容と対象を確認する
  2. スポンサー以外の場合は「営業・勧誘はお控えください」とその場でやめてもらう
  3. スポンサーであっても、ブース外での過度な営業には注意し、必要に応じて控えてもらうよう伝える
  4. 繰り返される場合は、代表スタッフに報告し、対応方針を相談する

注意点

※営業行為は、相手が望んでいない可能性がある点でリスクがあります。紹介は「相手が希望した場合」に限り、強引な勧誘や反復的なアプローチは避けてください。

3-8. 目的外の参加行動

主な兆候

スタッフの行動ステップ

  1. 違和感のある行動が見られた場合は、少し離れて観察する
  2. 明確に目的外の言動(例:「食事だけで来た」「このあと誘おうとしてる」など)が確認されたら、スタッフ間で共有する
  3. 穏やかに「この場は学びと交流のためのイベントです」と伝え、状況を改めるよう促す
  4. 繰り返される、または他の参加者が不快感を示している場合は、代表スタッフと連携して注意・退出などの対応を検討する

注意点

※本来の目的から外れた行動は、参加者の学びや交流の機会を損なうおそれがあります。

第4章 参加者への対応

この章では、参加者との関わり方に焦点をあてています。スタッフが安心感やつながりをつくることで、イベント全体の印象がより良くなります。

4-1. 一人でいる参加者への声かけ

スタッフの行動ステップ

  1. 一人で立っている、座っている参加者を見かけたら、さりげなく近づく
  2. 「こんにちは。何かお困りのことはありませんか?」と声をかける
  3. 会話が続かなければ、「お料理召し上がりましたか?」など別の話題に切り替える
  4. 希望があれば、近くのグループに案内したり、紹介したりする

会話の例

注意点

4-2. 感謝を伝える

スタッフの行動ステップ

  1. 登壇者・スポンサー・スタッフに積極的に声をかけて、感謝を伝える
  2. 「今日はありがとうございました」とひとこと添える
  3. 会話の流れで参加者の感想や印象を聞いてみる
  4. 「また来たい」という声があれば、ぜひ次回もお誘いしたい気持ちを伝える

会話の例

注意点

第5章 行動規範違反への対応(報告・目撃・判断)

この章では、行動規範に違反する行為を「目撃した」「報告を受けた」「その後どう動くか」に分けて、スタッフがとるべき行動をまとめています。 いかなる場合も、被害者の安全と気持ちを最優先にしてください。

5-1. 違反やトラブルを目撃した場合

スタッフの行動ステップ

  1. 異変を確認したら、すぐに近くのスタッフに共有する
  2. 状況を安全に確認し、必要があれば当事者を分ける(物理的に距離をとる)
  3. 被害者の意向を聞き、静かな場所へ案内する
  4. 状況を簡潔に記録する(誰が/いつ/どこで/何をしたか)
  5. 代表スタッフと連携して対応を進める

注意点

5-2. 被害の報告を受けた場合

スタッフの行動ステップ

  1. 「教えてくれてありがとうございます」と感謝を伝える
  2. 周囲に人がいなければ、静かな場所に移動する
  3. 話を中断せず丁寧に聞き、必要な情報をメモする
  4. 匿名や非公開の希望があれば必ず守る
  5. 他のスタッフと連携し、適切な対応を検討・実施する
  6. 最後に「お話しくださってありがとうございました」と伝える

注意点

5-3. 違反のレベルに応じた判断

違反の程度 対応例
軽微な違反 軽率な発言、場に合わない行動 非公開で注意し、再発防止をお願いする
中程度の違反 継続的な迷惑行為、繰り返しの不適切な言動 一時退出や行動制限を検討(代表判断)
重大な違反 差別的発言、暴力、同意のない接触 即時隔離、退出、通報を検討(代表判断)

注意点

5-4. 被害者対応の配慮

5-5. 記録テンプレート(必要に応じて活用)

第6章 被害報告への対応とスタッフのケア

この章では、被害報告を受けたときにスタッフがどのように対応すべきか、そしてその後の自身の心のケアについてまとめています。対応時の適切な姿勢と、スタッフ同士の支え合いの大切さを確認しましょう。

6-1. 被害報告を受けたときの対応

スタッフの行動ステップ

  1. 報告を受けたら、まず「教えてくれてありがとうございます」と感謝を伝える
  2. 周囲に人がいなければ、静かな場所へ移動する
  3. 話をさえぎらず、丁寧に聞きながら必要な情報をメモする
  4. 匿名希望や非公開の要望があれば必ず守る
  5. 希望があれば、休憩場所や信頼できる人の同席を提案する
  6. 対応後は「話してくださってありがとうございました」「何かあればいつでも声をかけてください」と伝える
  7. 他のスタッフに情報を共有し、対応方針を相談する

注意点

6-2. 対応後のスタッフの心のケア

スタッフの行動ステップ

  1. ハラスメント対応後は、関係したスタッフ同士で振り返りの時間を設ける
  2. 精神的に負担が大きいと感じた場合は、交代や休憩を申し出る
  3. 信頼できるメンバーや代表者に気持ちを共有する
  4. 長く気になっていることは、無理せず時間を取って整理する

注意点

第7章 ライセンス

このドキュメントは、ariakiによって作成され、CC BY 4.0のもとで提供されています。 本ライセンスのもと、どなたでも本ドキュメントを自由に利用・改変・共有できますが、元の著作者のクレジットを明記してください。 再利用の際には、文書の一部または全文を含むことを明記し、次の出典を記載してください:


出典:https://github.com/ar1ak1/code-of-conduct/ 著作:ariaki(ariakira[at]gmail.com) ライセンス:CC BY 4.0 ※迷惑メール対策のため「@」を「[at]」に置き換えています。送信時はご注意ください。

付録A チェックリスト

開催前

開催中

終了後