code-of-conduct

補足資料:ハラスメントの種類と具体例

この補足資料は、本コミュニティの行動規範を補うものです。 参加者が安心してイベントに参加できるようにすることが目的です。 そのために、起こりうるハラスメントの種類や、気づき方、避け方、対応のしかたをあらかじめ知っておきましょう。

カンファレンスや勉強会など、さまざまな人が集まる場では、悪意のある言動だけでなく、善意や無意識のふるまいが思いがけず相手を傷つけてしまうこともあります。 この資料では、そうしたハラスメントの種類と具体的な行動例を紹介しています。 自分のふるまいを見直すきっかけとして、ぜひご活用ください。

第1章 セクシャルハラスメント

セクシャルハラスメントとは、相手の同意がない性的な言動によって、不快感や羞恥心、威圧感などを与える行為です。性的な意図がなくても、相手が「性的な意味を感じて不快だった」と受け取れば、それはセクハラにあたる可能性があります。

たとえば、容姿や服装に関するコメントは、言った側にとっては「褒め言葉」でも、相手が不快に感じればハラスメントとなります。

具体例

※たとえ好意からの言動でも、相手にとって不快であればセクハラと見なされます。 ※「かわいいね」などの言葉は、相手がその場でうまく対応できなかったり、反論しにくい雰囲気に置かれている場合、とくに配慮が求められます。

気をつけたいこと

第2章 マイクロアグレッション

マイクロアグレッションとは、悪意のない言葉や態度の中に含まれる、無意識の差別的・排他的な要素のことです。本人に悪気がなくても、繰り返されることで相手に強いストレスを与えることがあります。

具体例

気をつけたいこと

第3章 ジェンダーに関する配慮

本コミュニティでは、性別に関わる多様なあり方を尊重します。参加者のなかには、戸籍上の性別と異なる性自認を持つ方、また性別を特定されたくない方など、さまざまな背景や事情を持つ人がいます。誰もが自分らしくいられるよう、意識的な配慮を心がけましょう。

具体的な配慮の例

気をつけたいこと

※配慮は、相手を特別扱いすることではなく、誰もが安心して過ごせる前提をつくることです。わからないことがあっても、無理に聞き出すのではなく、まず「尊重する」という姿勢を持ちましょう。

第4章 恋愛的・個人的関係の強要とナンパ行為

本コミュニティは、参加者同士が学び合い、安心して交流できる場を目指しています。 ナンパや私的な関係の強要など、個人的な目的で他者に接触する行為は、安心できる環境を損ねる重大なハラスメントです。

具体例

気をつけたいこと

ナンパや私的な関係の押しつけは、参加者の信頼を損ない、次回以降の参加をためらわせる原因になります。 イベントという公共的な場では、個人的な目的よりも、参加者全体の安心と尊重を最優先に行動してください。

第5章 不快な接近・つきまとい行為(ストーキング含む)

たとえナンパの意図がなかったとしても、相手が望んでいないのに繰り返し近づいたり、個人的な接触を試みたりする行動は、「つきまとい」と受け取られることがあります。 見た目は自然なやり取りに見えても、相手に不快感を与える場合、それはハラスメントとなります。

具体例

気をつけたいこと

※1対1で会話が長く続くときは、5分ほどを目安にお互いの反応を確認しながら調整するとよいでしょう。

第6章 モラルハラスメント

モラルハラスメントとは、言葉や態度によって相手を精神的に追い詰める行為です。からかいや陰口、無視、皮肉など冗談のつもりであっても、受け取る側が傷つく言動はモラハラに該当します。

具体例

※自分では気軽なつもりでも、相手にとっては不快だったり傷つく言動になる場合があります。 ※「悪気はなかった」「冗談のつもりだった」という意図があっても、相手の感じ方を重視することが大切です。

気をつけたいこと

第7章 差別的または排他的な言動

差別的または排他的な言動とは、相手の性別、年齢、国籍、障がい、職業、宗教、性自認などの属性を理由に、侮辱したり排除したりする行為です。冗談や軽口のつもりでも、無意識の差別意識が表れることがあります。

具体例

気をつけたいこと

第8章 パワーハラスメント

パワーハラスメント(パワハラ)とは、立場や役割の上下関係を利用して、相手に精神的・身体的な苦痛を与える言動のことです。カンファレンスにおいては、経験の差や主催者・登壇者・スタッフと参加者との関係などが「力の差」として働く場面があります。

具体例

気をつけたいこと

第9章 オンラインハラスメント

オンラインハラスメントとは、SNSやチャットツール、ブログ、動画配信などのオンライン空間で行われる嫌がらせ行為です。オフラインの場とは異なる形で、相手のプライバシーや名誉を傷つけることがあります。

具体例

気をつけたいこと

第10章 写真・動画のハラスメント

写真や動画に関するハラスメントとは、相手の同意を得ずに撮影・使用・公開することで、プライバシーや安全を脅かす行為です。

具体例

気をつけたいこと

第11章 飲酒に関するハラスメント

飲酒するかどうかは、体質や宗教・文化的背景、健康状態、個人の信条などに関わる重要な判断です。飲まない、あるいは控えている参加者に対して、からかいや強要を行うことは、たとえ悪意がなくてもハラスメントにあたります。

具体例

気をつけたいこと

※飲まないという選択も、個人の尊重されるべき価値観です。意図がなくても、相手に不快感や疎外感を与える可能性があります。すべての人が安心して過ごせる場を一緒に守りましょう。

第12章 暴力・威圧的なふるまい

暴力的な行動や威圧的なふるまいは、身体的・心理的な安全を損なう重大な問題です。たとえ身体的な接触がなくても、威圧的な言動や身振りで相手に恐怖や不快感を与える行為は、ハラスメントとみなされます。

具体例

気をつけたいこと

※暴力的な行為は、安心して参加できる場づくりを大きく損ないます。たとえ一時的な感情でも、他の人に恐怖や不快を与えることのないよう、冷静な行動を心がけてください。

第13章 その他の迷惑行為・マナー違反

明確なハラスメントに分類されない場合でも、他の参加者に不快感や迷惑を与える言動があります。イベントの快適な環境と参加者の安心感を守るために、以下の行動にも配慮が必要です。

具体例

気をつけたいこと

第13章 はじめて参加する人のための安心ガイド

この章では、カンファレンスにはじめて参加する方が安心して過ごすためのヒントを紹介します。 行動規範やハラスメントの知識をふまえ、「こんなときどうすれば?」という場面別のアドバイスをまとめました。

■ セッション後の質疑応答で

困りがちなこと

行動のヒント

■ 懇親会や休憩時間に

困りがちなこと

行動のヒント

■ 写真を撮るとき

困りがちなこと

行動のヒント

■ 困ったことがあったとき

困りがちなこと

行動のヒント

■ はじめて参加する方へ

はじめての参加は緊張して当然です。 わからないことがあるのも自然なことです。 気になることがあれば、遠慮せずに話しかけてください。 このイベントは、あなたのようにはじめて参加される方も安心して過ごせるように運営されています。

■ 相談や報告に迷ったときは

「これってハラスメントかな?」「迷惑だったかもしれないけど、気のせいかも」と感じたときでも、ひとりで抱え込まずに相談してください。 誰かが安心できなくなっているかもしれないと感じたら、その気持ちは十分な理由になります。 報告や相談に正解や証拠が必要なわけではありません。 うまく話せなくても、「少し気になることがあって…」と伝えてもらうだけでかまいません。

困っている方や、声にしづらい方のためにも、小さな違和感からでも共有し合える空気をつくっていきましょう。

おわりに

ハラスメントは悪意のある人だけが起こす特別なものではありません。 ちょっとした言葉、何気ない態度、よかれと思った行動が、相手にとっては不快や恐怖につながってしまうことがあります。 この補足資料で紹介した事例の多くは、「自分もやってしまうかもしれない」と思えるものだったのではないでしょうか。 明確な悪意がなくても、相手にとっては負担になる場合がありますので、誰かを疑うよりも、まず自分自身のふるまいを振り返ることが大切です。

自分が直接ハラスメントをするつもりがなくても、誰かのハラスメントを見過ごしてしまったり、空気として黙認してしまうことも、安心な場づくりの妨げになります。 カンファレンスは、立場や背景のちがう人たちが一緒に学び、つながり合える貴重な機会です。 一人ひとりが「自分のふるまいが誰かを困らせていないか」「何かできることはないか」と考えることが、また来たいと思える場所をつくっていきます。

もし違和感や不安を感じたときには、ひとりで抱え込まず、信頼できるスタッフや周囲に相談してください。 また、ハラスメントを目撃したときには、当事者でなくても声を上げることができます。

安心して過ごせる場所は、みんなで守るものです。 この資料がそのはじめの一歩となり、あなたの行動が誰かの安心につながることを願っています。

ライセンス

このドキュメントは、ariakiによって作成され、CC BY 4.0のもとで提供されています。 本ライセンスのもと、どなたでも本ドキュメントを自由に利用・改変・共有できますが、元の著作者のクレジットを明記してください。 再利用の際には、文書の一部または全文を含むことを明記し、次の出典を記載してください:


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